サヨナラ、刺激 〜敏感な人が元気でいるために最初にやりたいこと〜

    なんだか今日は集中できない……

    そんなふうに感じたので、今朝はいったん別の作業をして、やっと書けるようになりました。

    頭のなか、身のまわりに刺激があふれているとき。
    わたしたちは、なかなか集中できないものです。

    目次

    ”気づかないストレス”にさらされている

    わたしたちは五感を通して、絶えず刺激を受けています。

    そしてその刺激は、思っている以上に無意識のうちにわたしたちの集中力やエネルギーに影響を与えています



    たとえば「部屋が汚いな」と自分が思う前に(あるいは自分としてはそうは思わなくても)、単にモノが多いというだけで脳は無意識に反応し、注意を奪われ、疲れます。

    脳は刺激による情報を処理したり選別したりするのに、多くのエネルギーを使う。その結果、自分の集中やエネルギーが途切れやすくなるのです。



    視界に入るもの、音、温度、空気感──
    わたしたちはそれらを意識していなくても、常に処理しています。

    なんだか、スマホやPCがバックグラウンドでせっせと動いているのに似てる気がしますよね。

    わたしたちの気づいていないところで処理し続け、気づけば容量がいっぱいになり、動作が重くなっていたりする。

    わたしたちも同じで、無意識の領域で刺激を受け取っていることに目を向けないと、バックグラウンドでの処理に心身のパフォーマンスが影響されます



    とくに、刺激に敏感な人(「HSP」や「内向型」と呼ばれる人など)にとっては、なおさらです。自分では自覚できないので(無意識のうちにキャッチするので)、知らないうちに自分が疲れてしまいます。


    だからこそ、意識的に「刺激対策」を取ることが、自分を守るために欠かせません



    わたし自身、このことを学んでから、「刺激を減らす工夫」は自分のなかで大きなテーマになっています。

    やってみた「刺激対策」

    そういうわけで、ここからは、人にオススメされたものも含めて、わたしが実際にやってみた刺激対策をいくつか紹介します。

    断捨離

    以前から少しずつ続けていましたが、刺激が与える影響について知ってから、モノを減らすことに一層力を入れるようになりました。

    今年の春から夏にかけて、持ち物を3分の1くらいは減らしたと思います。それでもまだ「減らしたいな…」と感じます。

    モノが減ったことで、視覚的な「ノイズ」がかなり減って、部屋のなかですがすがしく過ごせているような気がします。

    机の上をミニマルに

    ……と言いつつ、今もメモや本が並んでいるのですが(笑)

    基本は、

    ・飲み物の入ったコップ
    ・時計(無印の「公園の時計」)
    ・キッチンタイマー(ポモドーロテクニックでの時間管理用)
    ・作業しているPC

    だけにするようにしています。

    わたしは2段のカラーボックス2個に板をわたして机としているので、文房具やティッシュなどは棚の中にしまっています。

    作業スペースで視界に入るモノ=情報を最小限にすると、「気が散らないなぁ」というのが感覚的にも感じられるところです。

    掃除をスケジュール化する

    「汚いな」と思った時点で、すでに刺激は身体に入っています。

    だから、感覚に頼らず、スケジュールに掃除の時間を組み込むことで、自動的にやるようにしています。

    そこまでマメにしているわけではありませんが……

    スマホを白黒に

    画面を白黒設定にしています。
    色がなくなるだけで、がやがや感が減り、けっこうほっとする印象です。

    ただ、使おうと思ったときに目的のアプリを探すのがちょっと不便です(色でぱっとわからないので)。

    「まず不要なアプリをできるだけ減らすこと」が、色設定以上に本質的な対策だと思います。

    自分なりにアプリは使うものを絞り、使わないものは「使わない」ボックスにまとめて、メインの画面でないところに置くようにしています。

    通知を切る

    通知は、意識の上でも正直けっこうキツい。

    だから、基本的に通知は切りまくっています。バッジも、メール、LINEとシステム設定以外はつかないようにしています。

    とくに作業中は「機内モード」にして、完全に遮断します。

    それだけで「通知に邪魔されず没頭できる安心感」があります。

    ブラウザのタブを減らす

    余計なタブを開きっぱなしにしない。

    必要がなくなったらすぐに閉じる。必要なら必要なときにすぐ開けるような工夫をしておく。

    できるだけ目の前のことに集中できるようにします。

    寝るときの耳栓とアイマスク

    人に勧められて効果の大きかったものです。

    音や光の刺激を減らすために、寝るときに耳栓とアイマスクをしています。わたしにはとくに耳栓が効果が大きかったです。

    ポイントは「手頃のものから気軽に試す」です。

    「良いモノを買おう」と思って、ネットで数千円のものをめちゃくちゃ検討して購入しましたが、結局合わなくて使わなくなってしまいました。

    最終的に落ち着いたのが、100均の耳栓とアイマスク。めちゃくちゃ効果あります。

    頭の中を「書き出して空ける」

    「あれもやらなきゃ」と思った瞬間、すぐメモに書き出します。

    書き出して、忘れます。それだけで「容量が空いた!」と感じて、余裕が生まれ、また目の前のことに集中することができます。

    頭のなかの整理も、刺激の削減の一つです。

    刺激にサヨナラし、自分を取り戻す

    刺激は、五感を通して無限に私たちに届いています。

    食べ物、匂い、服の素材……こういったものたちから、気づかないところで、わたしたちは本当に多くの影響を受けているのだと思います。

    「刺激を減らす」と言うと地味な感じもしますが、実は「自分の限りあるエネルギーをちゃんと守る」のにもっとも大事なことのひとつだと、実際に取り組んでいる今そう思います。


    わたしたちの「意志」や「意識」が足りないんじゃない。

    「無意識」が知らないうちにストレスを受ける。
    だから、「意識で先回り」してできるだけ取り除く、ということなのです。


    上に書いた以外にもできることはたくさんありそうですので、ぜひご自身を大切にするために、試してみてくださいね。

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